
ルパン三世と次元大介に石川五右衛門まで加わったフルメンバーでカリオストロ伯爵の野望は潰えました。
それはいいんですけど・・・良いのか?
いやそもそもカリオストロ伯爵と偽札印刷工房を破壊してしまったら、カリオストロ公国の自主独立って維持できるんでしょうか?
なんかやばそうじゃないですか?
伯爵は「やり直せ、納期も遅らせてはならん」と言うくらい質の落ちた偽札をチェックして部下に命じています。
これ恐らく各所からの要請に応じて急激な増産を図っているために「かつて本物以上と謳われたゴート札(ルパン三世)」とまで言われたクオリティが落ちてる原因なんじゃないですかね?
でも増刷してるなんて描写は覚えてないし、セリフにもないかもしれません。
そもそも何で国営カジノが偽札に手を出す始末になったんですかね?(鬼儲かるんじゃないんですかカジノって)
この二点に関する推測ですが、この映画の時代って西暦で何年なのか不明なので上映時期の社会機運を裏付けに考えてみたいのです。
1979年末に公開されたこの映画ですがこの時期って世界が2回のオイルショックという原油価格の高騰に見舞われた後なんです。
世界的な不況状況なんで切羽詰まった各国から偽札の注文が相次いだなんて設定だったりして?
わかんないっすけど。
じゃあ偽札作りを失ったカリオストロ公国の運命やいかに?
実はこれあんまり将来明るくないんですよ。
多分ですけど偽札って殆どゼロって訳じゃないですけど錬金術みたいな方法じゃないですか?
これであげてた利益と同等の産業があののどかな小国にある訳がないです。
その割に巨大な城持ってて維持費はえらい高そう。
その金額を賄えるか?は不明ですが、カリオストロ公国には一個だけ新産業というか新たなドル箱が最後に登場します。
それが水面下に沈めてあった古代ローマ都市のほぼ完全な状態での復活です。
これってギリシャレベルの観光地になるって思いません?
高台から海が見えるし緑綺麗だし飲食店をはじめとする城下町の宿などはある程度揃ってますが、まあ拡充したとしてもお客さん来ると思うんですよね。
ルパン三世のポケットには大きすぎるお宝は、カリオストロ公国の新たな収入源になるっていうところでこの映画は幕を閉じてるように思います。