ちょっと地味に感じる作品の多い時期ではあるんですが、人のサガみたいなものが色濃く出てて注目に値する話です。
あと2022年だと女性の生涯未婚率もかなりの上昇具合ですが、この黄金のバックルが放送された1976年だと未婚のままの女性をミセスにならずミスのまま歳を重ねたってことでオールドミスなんて呼んでいたのかな?
まあ劇中、犯人が婚姻状態になく経験もないことからそう呼ばれている点がドラマの時代背景を物語っていますね。
日本の国勢調査の結果を見ても、この未婚率の差がこのドラマ冒頭の「オールドミス」に繋がっていると思われます。
総務省の国勢調査結果によれば
女性の未婚率(50歳時点)
1985年 4.3%
2022年 16.4%
と4倍弱にまで増えています。
今後この傾向はさらに進んでいくと思われ、これは「人々の生き方が多様化している」と捉えるべきではないかなと私は思います。
ただまあ、このドラマの1976年と言う時代にこの未婚女性の肩身は相当狭かったみたいで、劇中の扱いもちょっと良くないんですよね。
コロンボ警部に良かれと思ってカミツレのお茶を犯人が持ってきてくれるのですが、音もなくいつの間にかお茶を持ってコロンボの背後に立ってるって言うのがなんとも怖かったです。
ただここのシーンは他のシーンでもそうなんですが結婚経験のあるお姉さんより、この犯人の女性(妹)の方が知性が高くて有能で(拝金思想を否定する台詞がある)哲学的にものを見ていると思いました。
一方で美術館を運営するのに資金繰りをあまり気にしてないのはいただけませんねとも思いましたけど。
ただこのドラマのオールドミスの描き方はやや偏りが感じられるのも事実です。
と言うのも「わたくし、可愛げがありませんの」と犯人の女性は言うのです。
可愛げってなんですかね?
有能で知的て教養が高い女性は可愛くないんでしょうか?
そんなことありませんよ。
この時代はそういう男勝ってプロパティを付けて男性に敬遠されるよ?って時代だったんでしょうね。
現代社会では是非、有能でかっこいい女性として捉えていって欲しいものです。
知的女子万歳。