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どんな話か?
敏腕テレビ局員のケイ・フリーストンが上司であり恋人でもあるテレビ局のLA支局で支社長のマークにある朝ニューヨークへの栄転を告げられる。
ケイは片腕である自分もマークとNYに異動になるのかと思ったがマークは否定する。
この時点で二人は遠距離恋愛か別れが決定しているがケイはむしろ自分をマークの後任、LAの支社長にしてくれるのかと尋ねる。
するとマークはまた否定する。
ケイは聞く「どういうこと?」。
マークはケイとの関係を精算し、また後任にも据えず別れの品にケイが以前から欲しがっていた新車のベンツを送る。
マークは言った「さよならケイ」。
なんとこの結果ケイはマークの殺害を決意する。
秒読みの殺人というサブタイトルの秀逸さ
ケイの殺害にはカセットテープレコーダーに自分の声で吹き込んだ時間経過が重要な役割を果たします。
まるでテレビ局の番組が秒刻みで作り上げられていくように、カセットテープの音声がタイムキーパーのようにワイヤードイヤフォンを通じて殺人犯のケイの耳に届き完全犯罪が彼女の制作したテレビ映画「ザ・プロフェッショナル」の様に作り上げられようとしていくのです。
このスリリングさはうっかり視聴者を殺人犯に共感させるという背徳的な誘い効果を生んでいて実に罪深いアイテムでした。
しかし、物語は「ザ・プロフェッショナル」が唐突に、しかもなんの関連性もない往年の女性スターが歌って踊る楽しいプログラム「バレリーカークショー」緊急差し替えで使われてしまい、幹部に「君は作品をドブに捨てた」と叱責されることになるのですが、同じようにケイが作り上げた犯罪のアリバイもこの直後にコロンボに崩されます。
女性の社会進出に対する難しさがそこにあり
バレリーの歌って踊る楽しいショーを見ようとチャンネル合わせたら、「放送コードに引っかからないかな?」とテレビ局の関係者に心配されるほどの過激な「ザ・プロフェッショナル」が初放送されます。
まあチャンネル変えられますよね。
女性タレントが歌うと思ったらマシンガン打ち鳴らす映画ですよ。
しかも演者のバレリーも、番組の担当者も事前に生放送は無理だって警告してたのにケイは取り合いませんでした。
つまり、殺害されたマークの言う「君(ケイ・フリーストン)はまとめるだけだ、決断が出来ない」と言われた通りになってしまった訳です。
これ何もわざわざ女性にやらせることはありませんでしたな。
でも1980年代に入るとアメリカ社会が急速に保守化してしまうそうで、このドラマにもそういう気運が秘められているような気がするのです。
じゃあ実際はどうなったか?
西暦2010年代前後、すでに学歴・試験の得点で高い順に出世や人材採用を決定するようなことをすると。
そこは女性だらけになるんだそうです。
女性の方が勉強はできるみたいですよ。
仕事面でもAIやRPAの登場で記憶と繰り返しの仕事はコンピューターがやってくれる様になってきます。
大事なのは人が人を読む力だそうで。
この辺も共感力の強い女性の得意とするところでして、実社会はこのドラマとは逆になりそうです。
トリッシュ・ヴァン・ディヴァー Trish Van Devere
若い頃から貧しい人達のために演劇やったり、売れた後もギャラをその演劇のために使ったりとかなりリベラルで社会派な俳優さんみたいですね。
後に20歳以上歳の離れた俳優の旦那さんと結婚されますが、まあこう言う人は近い年齢の男性だとちょっと物足りないかもしれません。
女性の方が社会性が高いので男性の成熟度に高いものが求められちゃうんじゃないかな?と邪推してみました(失礼ですみません)。
その旦那さんが劇中登場するって話があり、調整室みたいなところでコロンボと会話しているのがその旦那さんだって話もあるんですがこれは定かではありません。
旦那さんとは多くの共演をされているみたいですが、そのGeorge C. Scottさんのクレジットはなく、George Skaffさんのクレジットはあります。
これと間違えられたんですかね?