レンズ交換式デジタルカメラの存在感
レンズ交換式のデジタルカメラはレンズ選択次第でカメラの性質が変わる。
フルサイズ換算で35ミリや50ミリ前後のレンズにすれば手近な被写体には丁度良い。
一方で遠くにいて近寄れない被写体にはフルサイズ換算で200ミリくらいの望遠系を使用することで撮影することが可能になる。
こういう体験を繰り返ししているとレンズ交換式カメラの重要性は身に染みてわかってくる。
単焦点レンズの楽しさや望遠ズームの便利さと撮影シーンを想定してレンズを選択するのが楽しくなってくる。
マウントの寿命
レンズには特定のマウントが存在する、規格みたいなものだ。
EF-MやVMやMMなど様々なマウントが存在し他にも色々存在する。
問題はこれらのマウントに寿命があることだ。
メーカーが製造を辞めてしまうとそのマウントはそこで終了になってしまう。
この中だとコンタックスのMMマウントはもう新型のレンズもでないしカメラもリリースされない。
修理してくれる会社が現れて再び脚光を浴びてはいるがマウントの寿命は我々アマチュアの投資額がどこまで有効かを定める重要な指標だ。
これは賭けに近い。
各社のマウントに付き合っているとカメラメーカーの業績次第で投資額が無に帰する可能性がある。
それはまるで次のような感じだ。
課金しまくったゲームがサービス終了する感じ
課金しまくったゲームがサービス終了する感じに近い。
投資している間のリターンはあるから無に帰するというのは言い過ぎではあるが、ある時点以降は何も残らなくなる可能性はあるのではないだろうか?
デジタルカメラは電子部品を多く要求する。
専用部品も多いだろうからメーカーが製造を辞めてしまうともう修理が保証される期間以降そのカメラに価値がなくなってしまう。
デジタルカメラになって高性能化する一方で短命になっている面もあると思う。
クラシックカメラやフィルムカメラはこの点で有利だ。
特にクラシックカメラは電池室が存在しない。
コシナのVCメーターのような露出計と、各社の写真用フィルムが販売され続ければなんとか撮影に使える。
撮影した写真フィルムはJPEG画像にしてもらえる。
フィルムスキャンが可能だからだ。
このアクロス2の画像はカメラのキタムラでスキャンしてもらった画像だ。
これだけのクオリティの画像がフィルムで得ることが可能だ。
カメラ業界を襲ったスマートフォンの脅威
携帯のカメラは予備的な機能で撮影した画像はあくまで携帯画像だった。
携帯画像というのはかつて何が写っているかわかるが画質は良くない写真のことだったと思う。
皆なんとなくそんなニュアンスで携帯写真を捉えていただろう。
じゃあiPhoneで白黒写真を撮影するとどうなるだろうか?
まあまあのサイズのテレビ画面で見てもこの画像が持っている画質はアラが見えない。
大きく拡大すればデジタルカメラとの差は歴然とするかもしれない。
だがWEBやスマートフォンで閲覧される程度のクオリティならもうiPhoneで十分な画像が得られる。
この写真もiPhoneだ。
カラーだとそこまでいい写真は撮れないがモノクロームなら十分使えると見ていいと思う。
フィルム写真は趣味の範囲で微妙に残る
面白がって若い人がフィルム写真を楽しんでいる。
こういう写りが面白いらしい。
デジタルカメラのきっちりした写りにはなれているがフィルム写真の画質は何か自然にエフェクトがかかる。
だからアマチュアユースではiPhoneのようなデジタル画像を手軽に撮ることが主流となってこれに応えるように各社のスマートフォンカメラは画質を上げていくだろう。
そしてその一方でわずかならがフィルムカメラが残るのではないだろうか?
だから意外にも費用対効果で短期的には非常に高価になってしまったフィルム写真より長期的にはリスクの高いレンズ交換式デジタルカメラのこの先の方が実は未来がそんなに明るくないことになってしまう気がする。