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アリノタカラの進化的対価と小麦を育てている人間。新女王アリの嫁入り道具としてのアリノタカラ。

アリノタカラという白い小さな昆虫がいるそうだ。 詳しくは別のページで見てもらうしかないが、WIKIすらなさそうなので軽く箇条書きにしてみたい。 ① アリの巣の中にいて植物の根にくっついている ② 根から養分みたいな物吸って体内エネルギーにする(彼らのご飯) ③ 余った養分がお尻から出る(透明な液体) ④ アリがこれを集めて自分達の食糧にしている 昨日のNHKの番組と上の方に貼ったリンク先の情報からするとそんな感じだ。 アリノタカラの世話は基本的にアリが行う。 アリの巣の植物の根のところまでアリノタカラを運んでそこにくっつけるまではアリが行う。 新たな女王アリ成長し巣立つ時、嫁入り道具としてアリノタカラを一匹だけ巣から持ち出す。 リンク先によればアリノタカラは単独で子孫を増やせるそうなので持ち出しのアリノタカラは一匹でいいらしい。 もし持ち出したアリノタカラが何かで死んでしまったら女王アリも相当困ったことになるんだろう。 一度戻ってもう一匹持っていくんだろうか? そして人間の稲作などによく似た状態だと気付かされる。 ① 米や麦は人間の活動範囲内で多く育っている(田畑) ② 地面から養分を吸って生きている ③ ある程度成長すると実がつく ④ 人間がこれを集めて自分達の食糧にしている 人間と蟻の違いは⑤だ。 つまり、流通させ市場で販売し対価を得る貨幣経済の有無だろう。 ついでに書くとアリノタカラも米麦もアリが基本的に面倒を見るか、人間が基本的に面倒を見ている点は同じだ。 もしかしたら地元で取れた優秀な米麦の種を持って誰かと結婚しにいく女性もいたかもしれない、だとするとその女性は新女王蟻のような行動をしている。 米も麦もそのようにして子孫を繁栄させてきたとサピエンス全史だったかホモデウスだったか忘れたが書籍に書いた人がいる。 アリノタカラも客観的に見ているとアリを上手く自分達のために支配しているようにすら見える。 麦も米もそういう点では頭のいい戦略で地上に繁栄したとも言える(前出の書籍の言い方を変えた書き方をしています、つまり私の発案ではなくほぼ引用です)。 じゃあアリノタカラはどのようにしてあの状態になったんだろう? その成長の過程はどうだったんだろうか? 世代間でどう変わっていったのか? 養分を根からすって過剰分を排出する事に特化し、その他の機能が大幅に衰えているようにも思える。 実際、アリが世話をしアリが根まで運んでいる。 自立して生きてる感じがしない。 でもそのような昆虫が最初から存在することは不可能だ。 アリがアリノタカラを稲作のように扱い出す前にこの状態だったら子孫が増えず簡単に絶滅してしまう。 おそらく元々は自分で移動して植物の根を見つけ出して吸っていたはずだ。 次第に一部の個体が吸い過ぎて出した養分がアリの巣を建設中の蟻に発見され蜜がとれると認識され、蟻の方で次第にアリノタカラとの共存が常態化していった。 世代が進むにつれてアリノタカラは自分で移動せず、活動といえばもっぱら根を吸って蜜を出すことしかしないから他の機能が退化した。 それが現状かもしれない。(想像) もし蟻の方に貨幣経済があってより多くの収穫を望むようになったら、アリノタカラもより多くの蜜を出す個体が珍重されその数を増やすようになっただろう。 でもそうすると植物が自生するための養分までアリノタカラが吸ってしまうので、地上で植物が枯れ果ててしまいやがてアリノタカラは絶滅してしまうかもしれない。 丁度、我々人間が環境破壊をするほどに経済戦争をしているように。 アリノタカラの間でも環境保護運動が加速すればあるいは丁度いいところでバランスするだろうか?  

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