Diary

バス運賃が足りなかった小学生の私とバス運転手 昭和のはなし

小学生の頃だったと思うけど京成バスに乗って駅から自宅のある最寄りのバス停までバスで帰ることがあった。

塾に行ってたのかなんだったのか忘れたけど僕は一人でバスに乗って定期的に帰宅する何かのルーティンがあったはずだ。

ある日、持って出たはずのバス運賃が10円足りなかった。

その時は料金支払いの機械に10円足りない運賃を入れて誤魔化してバスに乗ってしまった。

バス運転手は透明なプラスチックの覆いの内側をベルトコンベアみたいなもので運ばれて流れていくお金を見てるはずなんだけど自分の分は上手く誤魔化せたんだろうと思った。

その次のバス乗車の時だ。

帰りにバスに乗って今度は前回足りなかった分の10円を追加して料金機械に入れバスに乗って帰宅した。

家を出る時に10円多くもらって出かけていたのだ。

話はそれで終わりだと思ってたんだけどある日親が聞いていたラジオの音声が耳に入った。

一般の人からの投書ハガキを読み上げるコーナーらしい。

そこで語られているエピソードは自分の話にそっくりだった。

10円足りない子供がいたけど次に乗って来た時にその足りない10円を支払って黙ってバスに乗ってきた子がいたって話だった。

バス運転手はちゃーんと誰がいくら支払ってるか見ていたのだ。

あれが僕のことだったのか他の誰かおんなじようなことをしてる子の話だったのかは今ではもうわからない。

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